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人が自分自身をどのように認識しているか、その状態を心理学的に『自己概念』と呼びます。
理想とする自分自身と現実としての自分自身を理解し、一致している状態を心理学的には『自己実現』と呼びます。自己実現とは成功した状態と言うよりか、成長過程を実感している状態を指します。
自分の感情に気付き、それを正しく理解し、状況に応じた行動に移する、この感情・思考・行動のバランスによって現実の自己像が浮きぼられてきます。
どの様な人間として在りたいのか。その理想に対するモデルは存在しますか?もしくは想像できますか?先ずは理想とする自己像を明確に認識してみてください。イメージできない理想の先へはどのように進んでも曖昧なままで終わってしまいます。ハッキリとした進むべき先を見据え、行き先を辿ることができます。現実に縛られず最大限に想像してみてください。
行く先が見えたら次に今現在どの場所にいるかをハッキリさせて見てください。現在あなたの置かれている立場とはどの様な状況ですか?理想の自己像に対してどこまで現実的にリンクしているのでしょうか。その重なりが自己実現としての箇所です。理想とかけ離れていても恥じる必要はありません。むしろ、理想と現実がかけ離れているほど成長の兆しが現れているとも考えられますしね。
次に理想と現実との差を埋めていく作業です。理想とする自己像へ近付くために何をすれば良いのかを検討していきます。それは行動としての側面か、思考的な変化を要するか、感情のコントロールに関のか、知識の蓄積を必要とするのか検討してみて下さい。様々な側面を細分化し、一つずつ埋め合わせていきます。
もう一つの理想と現実の差を埋めていく作業として、現実の自己を受け入れる作業があります。理想とする自己像があなたにとって本当に必要なのか、高望みし過はいないか、満足のいくものか等を検証していきます。現実の自己像で受け入れられる箇所があるならそれもまた一つのあなた自身として感じ取るのも人間味があります。何よりも自己実現できている安定感を感じてみて下さい。
これら四つのステップを経て完璧な自己実現に至れる訳ではありません。何度も確認をしながら現在の理想と現実の自己像を確認する必要があります。また人は良くも悪くも常に成長していきます。その変化の過程にいつまでも寄り添い、自己を確立できるのです。