お互いを深く理解し愛の構築を望んでいる方へ
突然ですが質問です~
Q1)なぜパートナーが好きなのかを具体的に人に説明できますか?
Q2)パートナーに合わせて無理している自分は感じてはいませんか?
Q3)パートナーの短所や癖を理解し受け入れていますか?
これらの質問はごく当たり前でシンプルなものです。だからこそ答えがごく一般的な模範解答にもなりがちです。
しかし、あなた自身素直に見つ直し答えるならいささか難しい質問にもなり得ます。
- 乗り越えがたい障害や壁が生じてしまっている方
- マンネリ化が続きそこからの何とかしなくてはいけないと感じている方
- ほんの些細なパートナーの癖や行動が気になってしまっている方
- つい感情的になってしまい冷静な会話ができないでいる方
- 自分の気持ちがストレートに伝えられないでいる方
お互い相手に好意を抱いているのにも関わらず上手く関係を築けない状況もあるかと思います。
お互いの間の小さな窪みがやがて溝になり、気付くと深い亀裂へと進行してしまうかもしれません。お互いの関係に僅かなひびが入り、些細な衝撃で突然割れてしまかもしれません。ちょっとした進む方向の違いで最終的には別の目的地に到着してしまう結果もあります。
そう成らないために今できる対策とは何でしょう。
お互いが手を取り合って堅くクリアな関係を築く為に何をするべきでしょう。
ここでは、相手の気持ちを思いやったり、気遣ったり、配慮するのは夫婦・恋人との関係を構築する上では大切です。そしてその思いの根底とは相手への理解です。その為お互いの理解へ向けて焦点を当てています。
愛の三角理論 -a Triangular Theory of Love-
心理学者であるロバート・スタンバーク(Robert Sternberg)によって唱えられた愛の有り方の定義です。
愛には三つの要素『情熱/親密性/献身』から成り立ち、それぞれの成り立ちのバランスよってどのような愛が成熟されているかを表しています。あなたにとっての愛はどの様なバランスが保たれているか参考にください。
『愛情 -PASSION-』
情熱や愛情の度合いを表しています。理屈抜きの感情としての魅力や、引き寄せられる強い力の部分を意味します。
『親密 -INTIMACY-』
親しみや一体感の度合いを表しています。どれだけ慣れ親しんでいるか、密接な関係かの部分を意味しています。
『献身 -COMMITMENT-』
責任や義務の度合いを表しています。相手に対しての責任感や身をささげる覚悟の部分を意味しています。
この三つの主要な愛の形式の有無によって纏められたものが以下のマトリックりになります。三つの形式の組み合わせによって八通りの愛の形を形成させます。またその時の関係性も記載していますので参照してみてください。
愛の形 |
愛情 |
親密 |
献身 |
関係性 |
完成された愛 |
〇 |
〇 |
〇 |
理想的な関係 |
ロマンティック愛 |
〇 |
〇 |
- |
恋人同士の関係 |
一方通行の愛 |
〇 |
- |
〇 |
親から子への関係 |
友愛 |
- |
〇 |
〇 |
親友同士の関係 |
心酔の愛 |
〇 |
- |
- |
一夜限りの関係 |
愛好 |
- |
〇 |
- |
友達としての関係 |
虚無の愛 |
- |
- |
〇 |
仮面夫婦の関係 |
無関心 |
- |
- |
- |
関係を築かない |
*しかしながら必ずしも愛は定義付けるられるものではありません。この理論を絶対視することはせずに一つの考える材料として参考して頂ければ幸いです。
セラピーを通してのお互いの理解
長い期間同じ時間を過ごしていると「言わなくても分かる」ことも増えてくるかもしれません。しかし、その「言わなくても分かる」が誤解を生じる可能性も有ります。どんなに密接な関係を築き絶え間ない時間を過ごしたとしても結局は別々の個体です。相手の立場に限りなく近付けても、相手の立場になのは不可能かもしれません。ですから、もし相手の立場になり言わなくても分かると感じているのなら本当に理解しているのか考えてみてください。
Q1)パートナーが今現在抱えている問題・悩みはありますか?
Q2)パートナーにとってのあなたの存在はどの位置づけられていますか?
Q3)パートナーの描く将来像はどのようなものですか?
上記の質問の答えはパートナーの内にあります。
考えて分かる内容ではありません。
だからこそ
「相手の言葉に耳を傾ける」ことがなりよりも重要なのです。
カップル・セラピーでは、パートナー同士が同じ時間と空間とカウンセラーを通しそれぞれの気持ちの底を語って行きます。ですからセッションには二人同時に進行されるのが望ましいとされています。一人が語り出したらその間一切の介入はせず終わるまで耳を傾けます。途中に誤解や間違った情報があったとしても徹底しパートナーの話を聴いていきます。深く耳を傾けることによって「パートナーの内面にとっての真実」を理解していきます。
このカップル・セラピーとはお互いを深く理解し愛を構築するための療法です。乗り越えなければならない課題は多いかもしれません。しかし何よりも先に理解が無ければ始めるられません。セッションを通して喜びも苦しみも分かち合い新しい気付きのきっかけになれらばと思います。
また、セラピーを通して以下の項目にも注意を向けてみてください。
- 現在の状態を冷静に見据え、これからの関係を形作る。
- お互いの誤解や食い違いについて理解を促していく。
- お互い「要求」よりも「与え」に意識を向ける。
『夫婦・恋人』に関する主な心理療法